『セックスの時に奥の方にあたると痛くてたまらなかった…以前はこんなことなかったのに…』
『セックスの時に奥が痛むから病院に行ったけど異常はなかった…なぜ痛むのだろう…この痛みはずっと続くのかな…』
『年齢のせいだろうか…挿入されると奥の方が痛い…病気だったらどうしよう…』
パートナーと愛を深めるためのセックス。
しかし、行為中に痛みがあると身体的にも精神的にもつらくなり、セックスへの気持ちが遠のくばかり。
また、膣の奥の方が痛むと、”なにか病気があるんじゃないか”と不安にもなるもの。
今回は、性交痛の中でも、”奥の方が痛い”に焦点をあて、その原因や治療法、対処法をくわしく解説していきます。
このページで分かること
目次
セックスの際に奥が痛む原因は①婦人系の病気、②セックスの仕方や相性、③うるおい不足にあった
それぞれの治療法や対処法
うるおいを取り戻すためにはレーザー治療がおすすめ
”セックス中に感じる奥の方の痛みから解放されたい‼︎”とお悩みの方は、ぜひ最後まで読んでくださいね。
セックスの際に奥が痛む原因6選
子宮内膜症
セックスの際に奥の方が痛む原因として多いのが子宮内膜症です。
なぜなら、子宮内膜症は卵巣やダグラス窩(子宮と直腸の間)、仙骨子宮靱帯(子宮をうしろから支える靱帯)など、膣の奥の方にできやすいからです。
子宮内膜症は、子宮の内側を覆っている粘膜(子宮内膜)が何らかの理由により子宮の外側の組織に発生してしまう病気です。
本来、はがれた子宮内膜は血液とともに膣から排出される(月経)のですが、子宮内膜症の場合には出口がないため排出されず、臓器に溜まってしまいます。
これが腹痛や腰痛、排便痛や性交痛として現れ、ひどい場合には日常生活にも影響をおよぼします。
■治療法は?
症状や重症度、年齢などによって治療法は異なりますが、大きく分けて薬による治療と手術による治療があります。
また、痛みがある場合には鎮痛剤を使用しますが、効果がない場合には低用量ピルを使用することもあります。
病巣部がはっきりしている場合には、病巣部だけを切除する方法も有効です。
クラミジア感染症
クラミジアは多くの場合、症状がないため感染していることに気づきにくい病気です。
しかし、日本で最も多い性感染症であり、けっしてめずらしい病気ではありません。
セックスの時に膣の奥の方や下腹部に痛みを感じる場合はこのクラミジア感染症が原因かもしれません。
なぜなら、クラミジア感染症を放置しておくと、子宮頸管炎や骨盤腹膜炎、卵管炎などの炎症を伴う病気を発症してしまうからです。
特に骨盤腹膜炎になるとセックスの際に奥の方が痛むだけではなく、下腹部の激しい痛みや発熱がみられ、腹部にうみが溜まっている場合には手術が必要になります。
不妊や早産、流産や子宮外妊娠など赤ちゃんを授かる上でも問題になることがあるため、気になる方は早めに専門の医療機関を受診するようにしましょう。
■治療法は?
クラミジアに有効な抗菌薬を1週間程度服用することでほとんどの場合、快方に向かいます。
ただし、治ったとしても保菌者と性交をすることで繰り返し感染する可能性があるため、パートナーと一緒に治療をうけましょう。
子宮筋腫
子宮筋腫は性交痛の原因としては頻度の低い病気ですが、女性特有の病気として決してめずらしい病気ではありません。
なぜなら、小さいものを含めると、30歳以上の女性の20〜30%の確率でみられるからです。
子宮筋腫は筋肉組織由来の腫瘍で、悪性化することはありません。
症状としては月経量の増加、月経痛、腰痛、頻尿、稀に性交痛が出現します。
■治療法は?
小さくて無症状の場合は治療する必要はありません。
しかし、性交痛の際に痛みがあるほどの大きさの場合、手術が適用されます。
手術には子宮を取ってしまう子宮全摘術と、腫瘍だけを切除する筋腫核出術とがあります。
卵巣腫瘍
その名の通り、卵巣にできる腫瘍のことをいいます。
子宮筋腫同様、性交痛の原因としては頻度の低い病気ですが、腫瘍が大きくなってくるとセックスの際に奥の方に痛みを感じることがあります。
悪性腫瘍の可能性があるため、早期診断と早期治療が望ましい病気です。
■治療法は?
基本的には手術が必要です。
良性腫瘍の場合は、腫瘍だけを切除するだけで済みますが、悪性の場合は術後に抗がん剤治療が必要になります。
ピストン運動が激しく、子宮膣部が過剰に刺激されている
”ポルチオ”という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
正式名称は”子宮膣部”といい、膣の入口からおおよそ8〜10㎝程度のところにある部位のことをいいます。
中指を奥の方まで入れると触れられ、神経が集中しているため性感帯としても知られています。
■対処法は?
パートナーに奥が痛むことを正直に伝え、話し合うことが大切です。
また、体位を工夫することで奥にあたりづらくなり、痛みを和らげることができます。
①ストッパー正常位
相手の腰に手を当てることで、自身で挿入する深さを調整できます。
②たすきがけ(脚絡み正常位)
正常位で、覆いかぶさるパートナーの腰に両手と両足をからめます。
一見、深く挿入できそうですが、自分の両手と両足をからめ、相手の動きを調整できるため、痛みを抑えられます。
③添い寝後背位
お互いが横向きで添い寝をするような状態で挿入します。
挿入が浅い体位ですが、密着度が高いため、十分に満足の得られる体位です。
④敷き小股(うつ伏せ後背位)
うつぶせになって、女性は両足をまっすぐ伸ばします。
下側になる女性のおしりの厚みによって挿入が浅くなるため奥の方への刺激が和らぎます。
女性ホルモン”エストロゲン”の減少により、うるおいが不足する
”セックスの時にだけ奥の方が痛む”という方は、膣内のうるおい不足が原因かもしれません。
なぜなら、挿入時の摩擦を緩和し、ピストン運動を円滑にするためには、膣内のうるおいが必要不可欠だからです。
うるおいを保つ働きのある女性ホルモン(エストロゲン)の分泌量は、思春期頃に最大となり、40歳代頃から徐々に減少し始めます。
エストロゲンが減少すると、膣が乾燥する・濡れにくくなる・傷つきやすくなるなどの症状が出るため、ペニスを挿入された時に膣の奥の方にも痛みを感じることがあります。
十分な前戯により、ある程度のうるおいを得ることはできますが、20代や30代の時ほどのうるおいは得られないため、”昔とくらべると痛む…”ということが起こりやすくなります。
リューブゼリー(潤滑ゼリー)を使ってみる
リューブゼリーは性交痛を和らげるために使われている無色透明・無臭の潤滑ゼリーです。
女性ホルモンの減少によるうるおい不足や、体質による濡れにくさを補ってくれるアイテムで、当院でもおすすめしています。
使い方は、手を清潔にした状態で、手のひらに500円玉くらいの大きさの量をとり、局部に優しく塗るだけです。
ポイントは、膣の入り口付近から優しくソフトに塗り込むことです。
ピストン運動をすることで徐々に奥の方まで浸透するため、無理やり奥の方に塗る必要はありません。
リューブゼリーは自然な濡れ具合を演出するため乾燥しやすい性質があるため、セックスの直前に使用することをおすすめしています。
レーザー治療で根本治療
”昔のようなうるおいを取り戻したい!”という方には、レーザー治療がおすすめです。
なぜなら、レーザー治療はうるおい不足を根本的に治療することができるからです。
レーザーを膣内に照射することで、膣内の環境が整い、膣のうるおいアップ効果が期待できます。
うるおいアップだけではなく、膣のゆるみ改善や感度アップ、尿漏れなど様々な効果が期待できるのも魅力のひとつです。
とはいえ、”レーザーは痛そうだから治療に踏み切れない”というお声があるのも事実。
しかし、当院ではインティマレーザー(Vタイトニング)という最新の蓄熱式レーザー機器を導入しているため、ほとんど痛みを感じることなく安心して施術を受けられます。
セックスの際に奥の方が痛む原因と治療法まとめ
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子宮内膜症やクラミジア感染症、子宮筋腫など、婦人系の病気が原因として考えられる場合には、病気を治療することで、性交痛も緩和されるため、早めに専門の医療機関を受診しましょう。
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ピストン運動が激しく、”ポルチオ”を過剰に刺激されて奥の方が痛む場合は、正直にパートナーと話し合いましょう。また、体位を工夫することで奥の方にあたりづらくなり痛みを和らげることができる。
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セックスの時だけ奥が痛むという方は、女性ホルモン減少による”うるおい不足”が原因かもしれない。性交痛を和らげるリューブゼリーの使用やレーザー治療による根本的治療がおすすめ。当院では、痛みの少ない最新レーザー機器を使用しているため安心して施術を受けられる。
今回は、セックスの際に奥の方が痛む原因とその治療法および対処法について解説してまいりました。
専門のスタッフによるカウンセリングを受けることもできますので、お悩みの方はぜひ当院までご相談ください。