20代になっても痛くて入らない、産後になってから痛くて入らなくなった……そんなお悩みを抱えている方必見です。

実は20代女性の7割が性交痛に悩んでいるというアンケート結果がでているのです。

今回は20代の女性にスポットを当て、性交痛のお悩みについて解説していきます。

20代の性交痛の悩み、原因は?

では、20代の性交痛はどんな原因が考えられるでしょうか。

処女膜強靭症

処女膜強靭症とは、生まれつき処女膜が分厚く固い症状のことを指します。

処女膜とは膣の中でリング状に張った膜のことです。

本来は破けやすいものですが、処女膜強靭症の方は痛くて指すら入らない、そんな症状が出る場合があります。

処女膜強靭症にも軽度~重度まで様々な症状があります。無理に挿入しようとすれば、大量の出血を伴う場合があるので注意が必要です。

膣の入り口が生まれつき小さい

これは先天的なもので、処女膜強靭症とともに発覚することが多いです。

先天的なものと言っても心配ありません。

膣の入り口が小さいのは手術で改善します。

手術も処女膜強靭症とともにされることが多いもので、入院などは基本的にしなくて大丈夫な手術になります。

ストレスなどによるホルモンバランスの変化

ストレス、過労による心因性のホルモンバランスの変化でも、女性の身体は性交痛を感じることがあります。

女性の身体は繊細で体調が悪い時などでもホルモンバランスが崩れてしまう時があります。

こんな時は無理せずセックスをしない、ということも大切です。

わざわざ痛いセックスをする必要はないのです。

パートナーにもしっかりと話しましょう。お互いの体調が良い日にセックスをすることが大事です。

子宮内膜症

子宮内膜という本来子宮にあるべき組織が子宮の内側以外のところで発生してしまう病気です。

これは月経とともに組織が広がっていき、周りの皮膚と癒着してしまうこともあります。

セックスの時に下腹部が痛む、不正出血がある、生理痛が重い、そんな方は子宮内膜症かもしれません。

これは手術や薬による治療で治る病気ですので早急に病院を受診しましょう。

産後の性交痛の原因

膣の乾燥

出産後のホルモンバランスの変化で膣が乾燥を引き起こす場合があります。

これは女性ホルモンの「エストロゲン」が減ってしまうことで起きます。

エストロゲンは本来、膣の潤いを保つためにあるのですが、出産後はホルモンバランスが崩れてしまいがちなので、膣の乾燥が引き起こされ、ヒリヒリとした痛みが出てくる時があります。

会陰部の傷

産後縫合した会陰部に抜糸後、傷がついてしまっていることが稀にあります。

完全に治癒していない場合にセックスをする場合も痛みを感じます。

化膿してしまったり、傷口が広がってしまったりするので、無理せず病院に行きましょう。

骨盤の形状の変化

妊娠中はリラキシンというホルモンの影響で恥骨結合がゆるみ、骨盤周辺が不安定になります。

骨盤の形状や傾きが変化することもあり、それが産後も続くため、性交痛(セックスの際に感じる痛み)が生じている可能性も考えられます。

自宅でできるセルフケア

では自宅でできるセルフケアはどんなものがあるでしょうか。

潤滑ゼリーを使う

潤滑剤で膣内の潤いを補う方法は膣内のヒリヒリとした痛みに効果的です。

膣内に直接入れる潤滑剤も販売されています。

オススメはリューブゼリーという潤滑ゼリーです。

セックスをする前に塗ることによって自然な濡れ感を演出することができます。

ローションとは違い、ローションは体に塗って感触を楽しむものですが潤滑ゼリーは体内に塗っても無害であり、行為をスムーズにしてくれます。

セックスの際は潤滑ゼリーを使いましょう。

指などで慣らしていく

また、指は痛くない、入るという方は自分の指で慣らしていくのもおすすめです。

自分のペースでできますので、ゆっくりと慣らしていきたい人に最適です。

その他にも、ダイレーターという医療器具使う方法があります。

これを使い、自身で挿入して膣口、膣の中を広げ、なじませる道具です。

細いものから大きいものまで5~6本あり、小さいものから順々に挿入し膣口を慣らしていくものです。

女性器形成・婦人形成クリニックでの治療

女性器専門のクリニックでは女性器のお悩みを解決することに特化したクリニックです。

では、そこではどんな治療ができるのでしょうか?

処女膜切開手術

名前の通り、処女膜を切開し縫合する手術です。

静脈麻酔が使われるので安心して治療を受けることができます。

処女膜の一部を切る方法とリング状に切開する方法があります。

どちらも15~30分ほどの手術なので日帰りでの手術が可能です。

ダウンタイム

・入浴:シャワーでの入浴は当日から可能で、切開の箇所、処女膜強靭症の程度により3~7日経過するとお風呂での入浴も可能です。

・予想される症状:1週間程度痛晴れ腫れによる違和感がある場合もあります。

痛みは個人差がありますが2,3日違和感がある程度です。

処女膜強靭症が重度の方は7日間くらい排便時にいきむと痛みを感じる場合があります。

・通院期間:術後1か月目程度で検診のため来院して頂きます。

1か月検診の際に糸の残りがあれば抜糸を行います。

膣入口拡張手術

これは膣の狭い部分を一人一人確認して行います。

そのためその人に合った適切な手術が必要となります。

診療をしっかりした上で担当医師と相談しましょう。

多くは入院する必要もなく、日帰りでの手術が可能です。

ダウンタイム

・個人差はありますが、手術後約1か月~1か月半ほどで性交渉可能となります。

・術後は7~10日間ナプキンを当ててもらいますが、日常生活に支障はありません。

おわりに

いかがでしたでしょうか。自分のお悩みにあった方法が見つかったでしょうか。

性交痛には必ず原因があり、その原因を取り除くことでセックスを気持ちよく行えます。

是非一度相談に行ってみてはいかがでしょうか。

きっと自分に合った解決方法が見つかるでしょう。