濡れるのにセックスが痛い……どうして?

セックスの時に濡れても痛い、そんな経験をしてらっしゃる方は多いと思います。
人には相談しづらいデリケートなお悩みですよね。今回はそんな「濡れる」のに痛い人に向けてどうして痛くなるのか解説します!
この記事があなたのお悩みの助けになれば幸いです。

女性が濡れるメカニズム

濡れるとは、イメージ的には汗をかくことを思いうかべてみてください。
外部からの刺激などで性的興奮が高まったときに分泌される潤滑液のことです。

下半身に血液が流れ込み、腟壁周辺に張り巡らされている毛細血管が拡張して、血管壁を押し開くことで、分泌されます。
これが男性器を迎え入れるための準備になり、挿入時に入りやすくする役割を持っています。
でも、濡れているのに膣に挿入時痛くて入らない……というお悩みを持っている方が実は多いのです。

濡れるのに挿入時に痛みを感じる……原因は?

では、その原因にはどんなものがあるのでしょうか。
ひとつは心因性のものが考えられます。過去痛くて入らなかった、性行為そのものに恐怖感や嫌悪感がある、そんな経験から挿入時に身体がこわばって入れづらいということがあります。

また、これは稀ですが、子宮周辺の病気の可能性もあります。これは膣の奥側が痛いと感じるときに潜んでいるかもしれない病気です。
ですが稀なケースですので、どうしても不安な方は産婦人科を受診しましょう。

しかし、これら以外にも、実は大きな要因があることがあります。それは「処女膜強靭症」や「膣の入り口が生まれつき小さい」というものです。
これらは適切な治療を行えば解決できます。それではこの二つの症状について解説していきたいと思います。

処女膜強靭症

まず「処女膜」とは膣口の近くにある、ヒダ状の膜のことです。
厚さは通常1㎜ほどですが膣をふさぐように膜を張っているのではなく、中央には小さな穴があります。

処女膜は硬さ、厚みなど個人差があります。 処女膜強靭症とは、生まれつき処女膜が分厚く挿入時に痛みを感じてしまう症状なのです。 ヒダ状の膜がリング状に硬く伸びにくく、破れたりできなくなってしまい、挿入時の痛みを強く感じてしまいます。

処女膜強靭症の方の特徴

  • 自分もしくはパートナーの指が入らない
  • 何度か挿入をしてみたが痛くて入らなかった
  • 性交のたびに血が出てしまう


無理に挿入しようとして緊急搬送された例もありますので、無理に挿入することは絶対にやめましょう。
この症状は若い人に多く見られ、生理などの時は何も感じないので無自覚症状の方が多く、いざ挿入時に判明することが多いです。

膣の入り口が小さい

生まれつき膣の入り口が小さく、挿入時に痛みを伴う方がいます。
膣が小さいと、処女膜強靭症の手術をしても効果が薄いこともあります。

膣が小さい人の特徴

  • 処女膜切開手術を受けたのに痛い
  • 痛みがあって性交できない
  • 処女膜輪よりも手前が痛い


こんな症状の方は膣の入り口が小さいのかもしれません。
膣周辺の皮膚や組織が硬く、挿入時に無理やり引き延ばされて痛みを感じます。

この治療については膣入口拡張手術という手術を受けていただくことになります。
どんな治療方法なのか、次の項目で詳しく解説していきます!

知っておきたい!クリニックで改善できること

ここでは、処女膜強靭症と膣の入り口を広げる治療について解説していきます。

処女膜切開手術

これは文字通り処女膜を切開することで膣口を広げる手術です。
静脈麻酔と局所麻酔を使用するため、痛みが心配な方も安心して受けられます。

手術自体は15分程度で終わり、手術後はシャワーを翌日から、入浴を7日目から、性交渉は7日~1か月からできます。
また、血液がにじむ可能性があるため、3~4日はナプキンを当てていただきます。

ナプキンに血液が滲む間は、激しい運動や過度の飲酒は控えた方が良いですが、基本的に日常生活は通常通り送ることができます。

膣入口拡張手術

この手術は処女膜切開の手術と同時に行われることも多い手術です。
(他院・美容クリニックなど)で一度処女膜切開手術をしたにもかかわらず、突っ張ってまだ挿入が困難な場合におこなわれることもあります。

「狭い部分を一人ずつ確認して広げる手術」となるため、お一人お一人に合った施術を行うことになります。
具体的な手術内容については診察の上で医師の指示を仰ぎましょう。

治療の多くは入院する必要もなく、日帰りでの手術が可能です。
ダウンタイムについて、個人差はありますが手術後約1か月で性交渉可能となります。
術後は7~10日間ナプキンを当てて頂くようになりますが、日常生活に支障はありません。

お家でできる!改善方法

最後にお家でもできる改善方法を紹介します。
まずは自分の指で慣らしてみること、そして膣ダイレーターという器具を使って慣らすこと。
どちらも「慣らす」ことに重きを置いています。

手術をするより時間は勿論かかってしまいますし、それでも改善しない場合もありますが、家でも手軽にできるのが強みです。
膣ダイレーターという器具は医療器具で、こちらは医師の指導の下使ってもらう器具です。

ダイレーター

細いものから太いものまで5本あり、細いものから練習し、膣を慣らしていく器具です。
しかし、生まれ持った膣の大きさは治りづらいのが難点です。自分に合った治療法を探すためにも一度クリニックを受診して相談することが大切です。

当院の治療方針

「自分に合った治療方法があるのか心配」「担当医が変わってしまうのが不安」、そんなお悩みを解決いたします。 当院ではヒアリングから手術、アフターケアまですべて院長が担当します。 担当医が変わるなどの心配はありません。また、丁寧なヒアリングで、お一人お一人に合った治療方法をご提示します。 是非みどり美容クリニック・広尾にお越しください。

みどり美容クリニック 広尾

院長 みつゆきみどり

2010年、日本初となる美容婦人科を開院した女性器形成・婦人科形成のパイオニア。デリケートゾーンに関する様々な問題を解決するために、日々患者様と向き合っている。