「セックスの最中や終わった後にヒリヒリと痛かったことがある」といった質問に10人中6人の人が経験ありと回答したほど、性交痛はとてもポピュラーな問題です

これほどの人が経験しているにも関わらず、痛みを我慢し続け解決策を見いだせていない女性が多いです。
ヒリヒリ痛む性交痛の場合、自分で改善できるケースと婦人科への受診が必要なケースがあります。

この記事では、「痛む頻度、痛みが出る場所、痛みの強さ、痛みが続く期間」で原因と対策を解説していますので、どれにご自身の症状が当てはまるのかチェックしてみてください。

自分で改善できるケース

まずはご自身で対処可能な場合を紹介します。
以下の条件全てに当てはまる方はセルフケアで解決できそうです。

痛みの頻度 初めてもしくはたまに痛い
痛みが出る場所 膣の入口
痛みの強さ ヒリヒリ
痛い期間  1~2日以内に治まる

セックスは気持ちの良いもので本来なら痛みを伴わないはずですが、新しい体位やいつもより激しい刺激があった場合、久しぶりのセックスなどの場合は痛みを感じるのは普通です。
また、上記の条件に当てはまった人のヒリヒリ痛む原因は濡れ具合が足りていないことがほとんどです。

濡れ具合が足りなくなる原因は?

原因としては「女性ホルモン要因」と「テクニック要因」の2種あります。
それぞれ見ていきましょう。

原因1 女性ホルモン要因

ストレスがある時や産後、更年期は女性ホルモンのバランスが崩れています。
女性ホルモンが崩れるとエストロゲンの分泌が減少し外陰部や腟の粘膜が縮んで張りが失われ、粘膜を保護する分泌液も減少し、腟が乾燥した状態になってしまいます。
これが濡れにくい要因となります。

原因2 テクニック要因

ヒリヒリ痛い場合、女性側にだけ要因があるわけではありません。
前戯が不十分、パートナーの間違った知識、体位、セックスの時間の長さなどでも濡れ具合が足りなくなる時があります。 前戯が不十分な時は、女性側がまだ受け入れられるタイミングではなく痛みにつながります。また、パートナーの間違った知識によって、激しく触る、擦ることを繰り返すことでも痛みを感じます。なお、体位でも痛みを感じやすい可能性があります。

特に後背位での行為は痛みが起きやすいです。
さらに最初は十分に濡れていても、セックスの時間が長くなると途中で潤いが足りなくなってくることもあります。

自分でできるケアは?

まずはパートナーとの対話が重要です。
パートナーの理解のないままセックスを続けることで、セックスするのがどんどん億劫になるケースも多いです。
そうならないためにもセックスが人生における重要な部分であることを話しあい、きちんと二人で向き合うことが大切です。

挿入後しばらく動かずに潤いが増してくるのを待ってみたり、「こういう強さや体位は痛い」と具体的に言ってみたりすることでヒリヒリが改善することでしょう。

また、デリケートゾーンの洗い過ぎやビデも使い過ぎは大事な常在菌が流されてしまい、膣の乾燥につながりますので、注意しましょう。

また、膣がヒリヒリしているときや乾燥しているときは通気性のよい素材で、締めつけない下着が理想です。

また、性交痛解消におすすめのアイテムはリューブゼリーです。
リューブゼリーの成分や品質検査は医療機器と同レベルで管理されていて産院や婦人科、薬局などで手軽に手に入れられます。
他の潤滑ゼリーやローションの中にはコンドームを劣化させるものもありますが、リューブゼリーはコンドームと併用しても全く問題ないのが安心です。

婦人科を受診すべきケース

上記に当てはまらない方は性交痛を扱っている婦人科を受診して医者のアドバイスを仰ぐことをおすすめします。
加えて、性交痛で悩む皆さんに知っておいてほしい「早めに婦人科を受診すべきケース」をご紹介します。

痛みの頻度 毎回
痛みが出る場所 奥の方
痛みの強さ 強く痛む
痛い期間  何日間も続く

上記のひとつでも該当する場合は、早めに婦人科を受診しましょう。また、トイレの時だけ痛い、膣ではなく下腹部が痛いといった場合もまずは病院へ行きましょう。

原因1 婦人科系の疾患要因

痛みが奥の方の場合は子宮内膜症や子宮筋腫、クラミジア感染症などの可能性があります。
奥の方ではなく、入口付近で痛みを感じる場合は処女膜強靭症、カンジダ外陰腟炎などが疑われます。
婦人科系の疾患ではないですが、ラテックスアレルギーになってしまっている場合もあります。

いずれにせよ痛みが長く続く場合や繰り返している場合は、炎症や性感染症にかかっている可能性があり、放置してしまうといつまでも治らないため、早めに婦人科を受診し痛みの原因を解消しましょう。

原因2 メンタル要因

いままでは身体的な要因が痛みの原因としてあげられてきましたが、精神的な理由から痛くなることもあります。
過去の性行為の際に感じた痛みや性に関するネガティブな経験がトラウマとなり、セックスに対しての嫌悪感、羞恥心、罪悪感が痛みとして発生することがあります。

こういったメンタル要因に心当たりがある方は、心理カウンセリングを受けてみてください。
心因性の性交痛の場合、原因がセックスだけではないため、カウンセラーは性交痛を含め幅広い症状に対応できる人を選びましょう。
カウンセリングでセックスに対してのネガティブな感情を取り除き、トレーニングをしていくことで性交痛改善につながります。

婦人科での治療方法は?

治療の流れとしては婦人科も一般的な内科と変わらず、問診→診察→検査→治療となります。
痛みの程度や場所によってそれぞれ治療法が変わってきますが、代表的な性交痛の治療方法を紹介します。

エストロゲン(ホルモン)剤

エストリオール腟剤は腟に入れる座薬で腟周囲にのみ作用する治療薬です。
膣炎や膣萎縮の予防、膣の潤いが失われたことによる性交痛などに効果があります。

ホルモン補充療法(HRT)

更年期で明らかに女性ホルモンのエストロゲン減少による性交痛の場合は、ホルモン補充療法(HRT)が実施されます。
ホルモン補充療法(HRT)で用いる薬は、経口剤、膣剤、貼布剤など複数あり、最も適した薬の投与方法が医師の判断によって選択されます。

性交トレーニング

処女膜切開・切除術

先天的に処女膜が頑丈で破けにくい場合、性交渉の際の痛みの原因となることがあります。
膣に指さえも入らない、痛みが強くて挿入できない場合は処女膜強靭症かもしれません。

処女膜切開・切除術は、処女膜を切開することにより膣の入り口を広げ、挿入をスムーズにする手術法です。
手術は、麻酔を使うことで、痛みや恐怖などが全くない状態でできます。
術後の痛みはほとんどなく、施術後3日間タンポンを着用、1ヵ月間はセックスの制限があります。

我慢せずにご自身の症状に合わせた対策を

性交痛は誰にでも起こりますし解決策もあります。
ヒリヒリ痛むのが「たまに」で「数日で治まる」場合は、セックス時にパートナーと対話し注意すれば回避できます。
デリケートな問題で話しにくいがと思いますが、パートナーの理解とともに性交痛を解消していきましょう。

ただし、毎回痛む場合や痛みが強い場合には、セックスの直後であれ数日後であれ婦人科の予約を取りましょう!
セックス要因で病院に行くのは大袈裟と感じるかもしれませんが、何かしらの病気が隠れている可能性もありますので、原因を知るために早めに病院で診察を受け、痛みから解放されましょう。