「久しぶりにセックスしたいけど、性交痛が心配だ」

「50代だけど性交痛を治す方法はあるのだろうか」

このような悩みを持ってませんでしょうか。性交痛は、他の人には相談しづらいデリケートな問題です。この記事では、50代の性交痛の原因とその解消方法を紹介します。

 

1. 50代の性交痛とその原因

性交痛は多くの女性が経験する悩みです。2020年にインターネット上で実施した調査によると、全国の20〜69歳の女性62.5%が「性交痛を感じることがある」と回答したそうです。50代の女性に限定しても59.2%が性交痛の経験があると回答しています。

このように性交痛は、幅広い年齢の人が人が抱える問題です。しかし50代で起こる性交痛の原因は、20代や30代で起こる性交痛とは原因が異なります。

 

女性ホルモンの低下による潤い不足

閉経の前後10年間を更年期といいます。更年期には、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が極端に減少します。

エストロゲンの分泌量が減少することで、様々な体調不良が現れることを更年期症状といい膣機能にも影響を及ぼします。エストロゲン分泌量の減少は、更年期以外にも起こります。

仕事や人間関係によるストレスや過度のダイエット、激しい運動にも注意が必要です。いつも手足が冷たい、朝すっきり起きられない、生活習慣が不規則、生理痛がひどい、このような症状がある人は、すでにエストロゲン分泌量が低下している可能性があります。

エストロゲン分泌量が減少すると膣の粘膜をつくる細胞が減少し、膣分泌液量が低下します。性交痛の原因で多いのは膣分泌量低下による潤い不足です。

 

閉経後にかかりやすい「膣の病気」によるもの

閉経後エストロゲンの減少により、膣機能の低下や粘膜が薄くなり膣内が乾燥する現象が起きます。膣内の環境が悪化することで、細菌が繁殖しやすくなり炎症を引き起こします。この症状を萎縮性膣炎(いしゅくせいちつえん)といいます。萎縮性膣炎の症状は、以下の通りです。

  • 膣が乾燥している
  • かゆみがある
  • 熱っぽい感じがする
  • 色や臭いのするおりものがある
  • 変な違和感がする
  • 頻尿
  • 膀胱炎を繰り返す

このような症状がある場合には、萎縮性膣炎の可能性があります。また萎縮性膣炎を発症すると膣内の柔軟性が低下し、傷つきやすい状態になるため性交痛を感じやすくなります。

萎縮性膣炎が悪化すると痛みが増し、他の感染症にかかるリスクが上がるため、早めに専門の医療機関を受診するようにしましょう。

 

精神的なもの

性交痛の原因は身体的な問題だけではなく、精神面の影響も考えられます。過去にセクハラや性的被害を経験したことがある人や性に対して嫌悪感や不潔感を抱いている人は、性行為に対して敏感になります。

その結果、必要以上に緊張したりパニックに陥ることで痛みを感じやすくなる場合があります。性行為時の緊張や不安、恐怖心が強い場合はカウンセリングや専門的な治療を受けることで症状が緩和することもあります。

 

2.50代の性交痛を和らげる方法

性交痛の原因が病気の可能性である場合は、悪化を防ぐために早めに専門の医療機関を受診する必要があります。

一方で膣の潤い不足や心理的な要素から性交痛を感じている場合には、痛みを和らげる方法があります。ここでは、性交痛を緩和する3つの方法を紹介します。

 

パートナーと話し合うことでストレスを和らげる

性交痛をパートナーに打ち明けるには、勇気が必要です。しかし愛を深めるための行為が苦痛でストレスを感じていてはお互いの関係に良い影響はありません。

「濡れにくくて痛い」や「挿入する時に痛みを感じる」など正直に話し合ってみましょう。パートナーに打ち明けることで心が軽くなり緊張がほぐれ、痛みが軽減することもあります。

また話し合うことで、パートナーが痛みに対して理解を示してくれることもあります。痛みを和らげるために、パートナーと話し合い協力してもらうことも大切です。

 

前戯を工夫する

潤い不足を解消するためには、膣分泌液量を増やす必要があります。膣分泌液を増やすために重要なのが「オキシトシン」というホルモンです。

オキシトシンが分泌されることで下半身の血流が増加し、膣内の毛細血管が広がります。結果として膣内の血管から潤滑油があふれ出し、潤いが増します。

オキシトシンは性的な興奮により分泌されるため、前戯が短すぎると潤い不足のまま挿入することになります。前戯の仕方をパートナーと話し合い工夫することで性的興奮が得られ、潤いを得られるかもしれません。潤いを保った状態で挿入すると性交痛が軽減されるでしょう。

 

潤滑ゼリーを使用する

「工夫しているけど、どうしても濡れない」このような場合には潤滑ゼリーの使用がおすすめです。「こんなに頑張っているのに濡れない」と落ち込むと、プレッシャーとなり余計に濡れにくくなります。

潤滑ゼリーの使い方は簡単で、性行為の前に局部に優しく塗るだけです。手のひらに500円玉ほどの量をとり、膣の入口付近からほぐすように塗布しましょう。男性にも使用できるため自分だけ塗るのが恥ずかしいという方は、パートナーにも塗ってもらうことで効果が高まります。

 

3. 50代の性交痛の治療(インティマレーザー治療)

「性交痛を和らげる方法」を試しても効果がない場合は、医療機関での治療が必要かもしれません。

ここでは、性交痛の根本的な治療法であるインティマレーザー(Vタイトニング治療)について解説します。

 

インティマレーザー(Vタイトニング治療)とは

インティマレーザーは、メスを使用しない最新の蓄熱式レーザー機器です。レーザーの光を膣内および外陰部、尿道などに照射することで膣全体の引き締め効果が期待できます。

レーザーを用いた治療のため、痛みや出血がほとんどないのが特徴です。治療自体も短時間で終わり、治療当日の日常生活にも支障がありません。

 

インティマレーザーで得られる効果

インティマレーザーで得られる効果は以下の通りです。

  • 膣の乾燥改善
  • 萎縮性膣炎の改善
  • 性交痛の改善

これらの改善ができるのは、レーザー照射により膣内の血流や筋肉の活動を促進できるからです。

治療効果を高めるためには、レーザー照射による温度調整が必要です。弱すぎると効果が薄くなり、逆に強すぎると膣内が硬くなってしまうリスクもあります。

そこで重要なのが施術者の技術です。当院の施術者は、レーザー治療を得意としているため安心して治療を受けることができます。効果を早く得たい、安全性を優先したい方は当院にご相談ください。

 

まとめ

性交痛は年齢に関係なく、多くの女性が経験する悩みです。50代での性交痛の原因は、更年期に起こる女性ホルモンの分泌量低下による潤い不足です。さらに閉経後に発症しやすい萎縮性膣炎の影響もあるかもしれません。

しかし痛みがあるからといって、性行為自体をあきらめる必要はありません。本記事では「性交痛を和らげる方法」を紹介しましたが、それは一時的な効果に過ぎません。根本的に治療するためには専門の医療機関でカウンセリングを受けた上で、適切な治療が必要です。当院では女性特有の悩みに寄り添った治療を心がけています。

「性交痛を治したい」という方は当院までお気軽にお問い合わせください。