膣が濡れない、うるおいが不足している、などの理由で性交痛が生じるケースがあります。

「膣が濡れないのはなぜだろう」
「濡れていないせいか、性交痛がひどい」
「性交痛があって彼とうまくセックスできない」

このような疑問や悩みはありませんでしょうか。

膣のうるおい不足は、性交痛に直結します。「パートナーとの関係が気まずくなるから」とがまんをしてセックスを続けると、反対にパートナーとの関係性が悪化する可能性があるため注意が必要です。また、身体的にも悪影響を及ぼす危険性があります。

そこで本記事では以下について解説します。

 

  • セックスで濡れない原因
  • 痛みをがまんしてセックスを続けてはいけない理由
  • うるおい不足で生じる性交痛の改善方法

 

膣が濡れない、うるおい不足による性交痛で悩んでいる方は、参考にしてみてください。

セックスで濡れる仕組みを理解しよう

女性が性的に興奮すると、脳の視床下部が刺激を受け、女性ホルモンの分泌が促進されます。すると、下半身に血流が大量に流れ込み、膣の周りの毛細血管が膨張します。

毛細血管の膨張に伴い、バルトリン腺という膣の入り口近くにある腺から透明な液体が分泌されるという仕組みです。

膣壁から分泌された液体は、セックスの際の摩擦抵抗を減少させるための潤滑油として機能します。このセックスで濡れるメカニズムは、女性の体が性的な行為に適応するための自然な反応として起こります。

セックスで濡れない4つの原因

性交痛を防ぐためには、膣のうるおいが不可欠です。しかし、意図とは反対にうるおい不足に陥ることがあります。セックスで濡れない原因は以下の通りです。

・心理面
・ホルモンバランス
・感染症や炎症
・パートナーとの相性

それぞれ解説します。

心理面

セックスの際に濡れないのは、心理面が大きく影響します。膣のうるおいを得るためには、女性がリラックスをして性的な興奮刺激を受ける必要があります。

しかし緊張や不安などが強いと、性的な興奮を得ることができないため、うるおいが不足するのです。

緊張や不安の要因としては、過去のトラウマや、性に対する嫌悪感などが挙げられます。心理面が影響しているのは自分自身では把握しづらい傾向にあります。

そのため、心当たりのある方は専門の医療機関でカウンセリングを受けるのがよいかもしれません。

ホルモンバランス

膣のうるおいには、女性ホルモンであるエストロゲンの働きがとても重要です。エストロゲンが分泌されることで膣の粘膜や皮膚の健康が保たれ、うるおいを得られるからです。

しかしホルモンバランスが崩れると、エストロゲンの分泌量が減少し、うるおい不足に陥ります。

ホルモンバランスが崩れる要因としては、加齢やストレスが挙げられます。40〜50歳で迎える更年期では、エストロゲンの分泌量が極端に少なくなります。

またストレスの蓄積にも注意が必要です。大きなストレスを抱えると、交感神経が高まるため女性ホルモンの分泌量が減少します。

感染症や炎症

感染症が膣の乾燥に直接影響することはありません。しかし感染症にかかったり炎症を起こしたりすると、性交痛やかゆみを引き起こします。

その結果セックスに集中できなくなり「膣が濡れない」という現象が起こるのです。

性交痛やかゆみの症状がある性感染症は以下の通りです。

・性器クラミジア感染症
・膣トリコモナス症
・性器カンジダ症
・性器ヘルペス感染症
・淋菌感染症

性交痛やかゆみ以外にも、おりものの増加や異臭などの症状があります。感染症は間接的に膣の乾燥に繋がるため注意が必要です。

パートナーとの相性

膣のうるおい不足はパートナーとの相性も関係します。膣が濡れるためには女性が心身ともにリラックスをした上で、性的な興奮刺激を得る必要があるからです。

そのため、パートナーとセックスの相性がよくなければ十分な興奮が得られず、「濡れない」という現象が起こりやすくなります。

「濡れない」をそのままにしてはいけない3つの理由

セックスの際に膣が濡れないのは、性交痛の原因になるだけではありません。放置しておくと、以下のような様々な弊害をもたらす可能性があります。

・痛みが増し、出血を伴う可能性がある
・感染症を引き起こす可能性がある
・パートナーとの関係性が悪化する可能性がある

それぞれ解説します。

痛みが増し、出血を伴う可能性がある

膣の乾燥により性交痛があるにもかかわらず、がまんをすると痛みの増強や出血を伴う可能性があります。

膣のうるおい不足により性交痛が生じている場合、それは男性器を挿入した際の摩擦によるものです。痛みをがまんしてセックスを続けると痛みが増し、出血する可能性があるためがまんするのは禁物です。

感染症を引き起こす可能性がある

エストロゲンの分泌量が正常で、うるおいがある場合、膣内は弱酸性に保たれています。しかし、加齢やストレスなどの影響により膣内が乾燥すると、膣内の酸性度が落ちてしまいます。

すると菌への抵抗力が低下し、感染症などを引き起こす可能性が高くなるのです。「痛いのはがまんすればいい」と放置しておくのではなく、早期の対応が必要です。

パートナーとの関係性が悪化する可能性がある

性交痛をそのままにしておくと、パートナーとの関係性にも影響します。性交痛があると無意識にセックスへの恐怖心や緊張感が増し、セックスに対する抵抗感が出てくるからです。

パートナーが求めてくるのに対して、拒む機会が増えると、関係性が悪化する可能性もあるでしょう。性交痛は人には言いにくい問題かもしれません。しかし、パートナーに打ち明け、「一緒に解決していこう」という姿勢が二人の関係を良好に保つには、よいかもしれません。

「濡れない」が原因の性交痛への対処法

膣が乾燥して性交痛を引き起こしている場合の対処方法は以下の通りです。

・愛撫の方法を工夫してもらう
・潤滑剤を使用する

それぞれ解説します。

愛撫の方法を工夫してもらう

女性が濡れるためには、リラックスをすると共に、性的な興奮を得る必要があります。そのため、パートナーの協力がなければ十分なうるおいを得ることはできません。

たとえば、以下のような工夫が挙げられます。

・部屋を暗くしてみる
・愛撫に時間をかけてもらう
・いつもとちがうシチュエーションでしてみる

パートナーと相談し、このような方法をためしてみましょう。

潤滑剤を使用する

膣の乾燥を補うには、性交痛を緩和するための専用の潤滑剤の使用がおすすめです。
当院ではリューブゼリーという商品を取り扱っています。

リューブゼリーは不純物を取り除いた精製水でできているため、身体への害はありません。また、使用方法もとても簡単なため気軽に使用できるメリットがあります。

▼リューブゼリーの詳細はこちらを参考にしてください。
「性交痛を和らげるリューブゼリーについて」

「濡れない」が原因の性交痛はレーザー治療がおすすめ

膣のうるおい不足による性交痛には、レーザー治療がおすすめです。膣の内部にレーザーを照射することで膣の粘膜を刺激し、うるおいアップの効果が期待できます。施術中はほとんど痛みや出血がないため、安心して治療を受けられます。

▼レーザー治療の詳細はこちらを参考にしてください。
「インティマレーザー(膣引き締め・ゆるみ解消のレーザー治療)」

まとめ

膣が濡れないために生じる性交痛は、心理面やホルモンバランス、感染症などの影響が考えられます。
膣のうるおい不足による性交痛を放っておくと、痛みの増強や感染症発症などの危険性があるため、早めの対応が求められます。
愛撫の工夫や、潤滑剤を使用しても改善されない場合には、専門の医療機関で治療が必要です。

当院では最新医療機器を用いたレーザー治療をおこなっております。女性院長が、一人ひとりの悩みに寄り添って一緒に治療方針を決めていきます。膣のうるおい不足による性交痛でお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。

当院では、経験豊富な女性医師によるカウンセリングや、レーザー治療を受けられます。そのほかにも性交痛を改善させるためのアドバイスも可能です。性交痛でお困りの方は一度、当院までご相談ください。